万葉の地学

69 関東平野に見る縄文海進(更科日記) 昔の門の柱のまだ残りたるとて、大きなる柱、河の中に四つ立てり。/
69 勝鹿の真間の手兒奈(前略) 伏屋立て 妻問ひしけむ 葛飾の 真間の手兒名が 奥つ城を (後略) 三 431
我も見つ 人にも告げむ 勝鹿の 真間の手兒名が 奥つ城ところ三 432
勝鹿の 真間の入り江に うち靡く 玉藻刈りけむ 手兒名し思ほゆ三 433
勝鹿の 真間の手兒奈が ありしかば 真間のおすひに 波もとどろに十四3385
68 行幸讃岐から伊予へ霞立つ 長き春日の 暮れにける わづきも知らず むらきもの 心を痛み (後略)一 5
山越の 風を時じみ 寐る夜落ちず 家にある妹を 懸けて偲ひつ一 6
熟田津に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな一 8
66 石山寺硅灰石(けいかいせき)(源氏物語)/
65 高知県内の万葉歌碑・奈半利繩の浦に 塩焼くけぶり 夕されば 行き過ぎかねて 山にたなびく三 354
繩の浦ゆ 背向に見ゆる 沖つ島 漕ぎ廻る舟は 釣しすらしも三 357
64 高知県内の万葉歌碑・伏越ノ鼻伏越ゆ 行かましものを 守らひに うち濡らさえぬ 波数まずして七1387
63 二上山(にじょうさん)の3つの石わが背子を 大和へやると 小夜更けて 暁露に 我が立ち濡れし二 105
二人行けど 行きすぎがたき 秋山を いかにか君が 一人越ゆらむ二 106
大船の 津守の占に 告らむとは まさしに知りて わが二人宿し二 109
大名兒が 彼方野辺に 刈る草の 束の間も わが忘れめや二 110
流士と 我れは聞けるを 宿貸さず 我れを帰せり おその風流士二 126
流士に 我れはありけり 宿貸さず 帰しし我れぞ 風流士にはある二 127
我れ聞きし 耳に好く似る 葦のうれの 足痛く我が背 勤めたぶべし二 128
神風の 伊勢の国にも あらましを 何しか来けむ 君もあらなくに二 163
見まく欲り 我がする君も あらなくに 何しか来けむ 馬疲るるに二 164
うつそみの 人なるわれや 明日よりは 二上山を 弟世とわが見む二 165
磯の上に 生ふる馬酔木を 手折らめど 見すべき君が 在りと言はなくに二 166
ももつたふ 磐余の池に 鳴く鴨を 今日のみ見てや 雲隠りなむ三 416
62 恋に生き恋に死んだ女 但馬皇女秋の田の 穂向の寄れる 片寄りに 君に寄りなな 言痛くありとも二 114
後れ居て 恋ひつつあらずは 追ひ及かむ 道の阿廻に 標結へわが背二 115
人言を 繁み言痛み 己が世に いまだ渡らぬ 朝川渡る二 116
降る雪は あはにな降りそ 吉隠の 猪養の岡の 寒からまくに二 203
恋は今は あらじと我れは 思へるを いづくの恋ぞ つかみかかれる四 695
家に有る 櫃に鏁さし 収めてし 恋の奴が つかみかかりて十六3816
61 岸乃黄土(きしのはにふ)草枕 旅行く君と 知らませば 岸の黄土に 匂はさましを一 69
馬の歩み 抑へ駐めよ 住吉の 岸の黄土に にほひて行かむ六1002
60 沙弥島(しゃみじま)(前略) 名くはし 狭岑の島の 荒磯面に 庵りて見れば (後略)二 220
59 田上山(たなかみやま)石走る 近江の国の 衣手の 田上山の 真木さく 檜の嬬手を (後略)一 50
木綿畳 田上山の 狭名葛 さな葛 ありさりてしも 今ならずとも十二3070
58 筑波山鷲の棲む 筑波の山の 裳羽服津の その津の上に 率ひて 娘子壮士 (後略)九1759
稲搗けば 皹る吾が手を 今夜もか 殿の若子が 取りて嘆かむ十四3459
57 つきかたぶきぬ・その後東の 野に炎の 立つ見えて かへり見すれば 月傾きぬ一 48
石ばしる 垂水の上の さ蕨の 萌えいづる春に なりにけるかも八1418
56 大和三山香久山は 畝火ををしと 耳梨と 相あらそひき 神代より かくにある (後略)一 13
わたつみの 豊旗雲に 入日射し 今宵の月夜 さやけかりこそ一 15
55 こもよみこもち籠もよ み籠もち 掘串もよ み掘串持ち この岳に 菜摘ます児 (後略)一 1
大和には 群山あれど とりよろふ 天の香具山 登り立ち 国見をすれば (後略)一 2
味酒 三輪の山 あをによし 奈良の山の 山の際に い隠るまで (後略)一 17
54 つきかたぶきぬ東の 野に炎の 立つ見えて かへり見すれば 月傾きぬ一 48
茜さす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る一 20
53 中央構造線と翡翠沼名川の 底なる玉 求めて 得し玉かも 拾ひて 得し玉かも (後略)十三3247
52 不尽の高嶺田子の浦ゆ 打ち出でて見れば 真白にそ 不尽の高嶺に 雪は降りける三 318
(前略) 燃ゆる火を 雪もち消ち 降る雪を 火もち消ちつつ (後略)三 319
51 砂嘴(さし)片男波若の浦に 潮満ち来れば 潟を無み 葦辺をさして 鶴鳴き渡る六919
50 日本一低い分水界・大宰府時に、初春の「令」月にして、気淑く風「和」ぎ、梅は鏡前の粉を披き、(後略)五 梅花歌序
大君の 遠の朝廷と あり通ふ 島門を見れば 神代し思ほゆ三304
憶良らは 今は罷らむ 子泣くらむ それその母も 我を待つらむぞ三 337
言はむすべ 為むすべ知らず 極まりて 貴きものは 酒にしあるらし三 342
我が園に 梅の花散る ひさかたの 天より雪の 流れ来るかも五 822
ますらをと 思へる我れや 水茎の 水城の上に 涙拭はむ六 968